現代の暮らしのなかで昔ながらの決まり事にきっちり従う必要はないけれど、その心を生かせば、和の器での集いは本当におもむき豊かなものに。

お茶椀とひとくちにいっても、色も柄も形も本当にさまざまなものがあります。同じご飯でもお茶碗を替えることで、味も気分も変わって、またおいしいのですほんの少しの工夫で、とても贅沢な気分の食卓になります。

ついつい買い求めて集めてしまった小皿の類も、上手にコーディネートして生かしたいものです。

和食でも、洋食でも、すっきりとまとめやすい基本は、同じ大きさや形のものが重ならないように組み合わせること・・が第一です。

マグカップ、デザインの良さは当然ですが、掌や指にしっくりくるのが何よりで、使い手側の都合も関わってきます。

お気に入りの器を自在な組み合わせで楽しめるようになったら最高です。食卓のアクセントになりそうな楽しいものがたくさんあるので、もっと気軽に楽しみたいものですね。

ひとくちに皿や鉢、向付と名付けられた器でも花の形、片口、折上げのあるもの、脚の付いたものと、色、形、柄ともに本当に多彩。

毎日使うからこそ、いつも同じ小鉢ばかりではなく、「お気に入り」をいくつか持ってみませんか。シンプルな藍の染付も素敵です。

九谷という地名は今は無く、能登半島の付け根あたりが九谷焼の産地で、その九谷焼を扱う器屋さんは、金沢にも少なくありません。

有田磁器のすばらしさ。染付は深まりゆく藍の叙情を表現し、絵付けは絢爛の極致の世界を。品格がある世界が広がります。