和食でも洋食でも、器は同じ大きさや形が重ならないように組み合わせるのが大事です。バラエティに富んだ食卓に、さらに豊かな食卓になるでしょう。

自分好みの納得のいく器、毎日の三度三度の食卓がよりおいしくなる器こそいい器です。自分が心から気に入った器に盛った料理の旬の味覚を感じる。

力強いやきものの大皿・大鉢は、テーブルの華。その存在自体が贅沢感を漂わせてさりげない料理でも際立たせてくれます。

和の器は、形や風合いの存在感も大きく、インテリアの雰囲気をいろいろに演出できます。また、和食器は世界に誇る精緻な絵付けの伝統もあります。

和食器は、色や絵柄、形も種類も実に多彩です。個々に表情豊かな和食器たち、その個性を楽しんで使いこなしたい。共に暮らす楽しさもあります。和食器は日本の暮らしを彩ります。

毎日使うからこそ、いつも同じ器ばかりではなく、「お気に入り」をいくつか持ってみませんか。おもてなしに、シンプルな藍の染付や白磁も素敵です。

九谷焼は、色絵磁器「古久谷」がルーツ。古九谷の魅力は、大胆で意表を突いた図柄と、それを印象づける色絵具の濃く深い色合いにあります。

江戸時代初期、肥前の有田で日本で初めて磁器が焼かれました。それまでは、中国製磁器を購入するしかなかった日本人にとって、驚異的なできごとでした。

日本の食卓は汁気があるため、鉢盛りにするものが少なくありません。大鉢でも、手ごろなサイズの鉢でも、便利な器はいくつあってもうれしいもの。

器は料理の一部であり、器の豊かさは、すなわち時代を超えて守られてきた日本伝統の食や生活、文化や心の豊かさにつながっています。